鞍馬山から哲学の道

平成14年11月30日‐12月1日
荒松


 叡山電鉄鞍馬線、貴船ロで下車、紅葉はすでに季節を過ぎ無残な姿を地面に残している。貴船神社までは川沿いの車道を歩く、貴船神社からは本格的な山道となる。予想していた以上に急登でビールのせいであろう声も出せぬほど苦しい登りとなる。奥の院魔王殿傳で休憩する、ここからは有名な木の根道である、大地から剥き出しの木の根の表面がすっかりみがかれ弁慶の時代から多くの人達が行き来した道なのだろう、歴史を感じさせる道である。最高点付近には霊宝殿と鞍馬寺があり、展望台となっている。穏やかな峰の幾重もの重なりが山深さを演出している。下山路はほとんどが階段であり、膝の弱い女房は途中痛みを訴える、鞍馬寺山門近くには、火祭りで有名な由岐神社がある、940年に創建の古社である。鞍馬からは、叡山電鉄の観光電車「きらら」に乗り、出町柳にでる。市内はまだ秋の名残をとどめていた。


  紅葉の糺の森の夕暮れは恋人達の声を聞く時

  今はもう季節を過ぎたもみじ葉に我が身重ねる京の夕暮れ


 12月1日銀閣寺から南禅寺までの道は哲学の道として有名である。戦前のエリート達が「哲学をしながら」逍遙した道も今ではすっかり観光化され哲学銀座と呼ぶほうがふさわしい程の混雑である。僕たちも前を歩く若い女性の足元が気になり「あのハイヒールでは歩きにくいだろう」と言う人生の根源にかかわる問題を考えながら散歩を楽しんだ次第である。南禅寺では”湯豆腐”と思っていたが、値段を一瞥「名物にうまい物なし」と言う事で割愛した。


(荒松)